最近、三井住友銀行をはじめとする金融機関が 「OLIVE口座」 を積極的に勧めているのを目にする機会が増えていませんか？
銀行の窓口やアプリ、ウェブ広告などで 「OLIVEにまとめると便利！」 といったメッセージが頻繁に出てきます。

でも、なぜ銀行はここまでOLIVE口座を推すのでしょうか？
そこには 「銀行のビジネス戦略」 と 「利用者にとってのメリット」 の両面があります。

今回は、銀行がOLIVE口座を勧める本当の理由を、詳しく掘り下げていきます。

まず、そもそも「OLIVE口座」とは何なのかを簡単に説明します。

OLIVEは 三井住友銀行（SMBC）、三井住友カード、SMBC日興証券が連携して提供する金融サービス です。
これまで別々だった 「銀行口座」「クレジットカード」「デビットカード」「証券口座」 を 一つのアカウントで管理できる仕組み になっています。

✅ 銀行口座＋クレジットカード＋デビットカード＋証券口座を一元管理
✅ スマホアプリでシームレスに操作可能
✅ Vポイントが貯まりやすく、お得な特典も
✅ 決済手段を自由に切り替え可能（デビット⇄クレジット）

要するに、これ一つで日常のお金の管理が完結できる「オールインワン金融サービス」 というわけです。

では、本題の 「なぜ銀行はOLIVE口座を強く推すのか？」 について、具体的な理由を見ていきましょう。

顧客を長期的に囲い込める

OLIVE口座を開設すると、銀行口座だけでなく、クレジットカードや証券口座もセットで利用することになります。
つまり、他社への乗り換えをしにくくなる というのが、銀行側の最大のメリットです。

例えば、通常の銀行口座だけなら「金利がいいから別の銀行に移そう」と思うこともありますよね？
でも、OLIVE口座を開設すると、銀行・カード・証券の3つを一体で管理することになるので、簡単に他の金融機関へ移りにくくなる のです。

銀行の収益アップにつながる

銀行にとって クレジットカード決済の手数料収入 は大きな収益源のひとつです。
OLIVE口座を開設すると、多くの人が 三井住友カードを利用することになり、銀行の手数料収入が増える という仕組みになっています。

また、証券口座がセットになっていることで、投資を始める人が増えれば、SMBC日興証券の売買手数料の収益 も期待できます。

他の銀行との差別化

近年、銀行業界は 金利競争が激しく、普通預金の金利を上げるだけでは顧客を引き付けにくい 状況です。
そのため、OLIVEのような 「オールインワン金融サービス」 を提供することで、他の銀行との差別化を図っています。

特に、デジタルサービスを重視する若年層に対しては、「スマホで簡単に管理できる」という点が強み になります。

顧客の利便性向上で利用頻度が増える

利用者にとっても、OLIVEは スマホアプリで簡単にお金の管理ができる というメリットがあります。
さらに、クレジットカードとデビットカードの利用を切り替えられる ため、支払い方法の選択肢が広がります。

こうした利便性が高まることで、自然と利用回数が増え、結果的に 銀行の取引量が増えて収益向上につながる のです。

Vポイントの還元で顧客を引き付ける

OLIVEでは、Vポイント（旧SMBCグループのポイント）が貯まりやすい 仕組みになっています。
ポイント還元率を高めることで、ユーザーが積極的に利用しやすくなり、銀行側のサービス利用も増える という構造になっています。

例えば、クレジットカード決済を増やすことで 銀行は手数料収入を増やし、顧客はポイントをお得に貯められる というWin-Winの関係が生まれます。

若年層・デジタル世代の新規顧客獲得

近年、銀行業界の課題のひとつが 若年層の取り込み です。
従来の銀行口座は、若い世代にとっては「古い」「使いにくい」と思われがち ですが、OLIVEは デジタルネイティブ世代向けに設計されたスマホ完結型のサービス です。

特に、クレジットカードや証券口座もセットになっていることで、投資に興味のある若年層を取り込む狙い もあります。

結論：OLIVEは銀行にとっても、利用者にとってもメリットがある

銀行がOLIVE口座を勧める理由は、単に 「便利だから」 ではなく、
✔️ 顧客を長期的に囲い込む
✔️ 収益を増やす（手数料収入・決済増加）
✔️ 他の銀行との差別化
✔️ 若年層の新規顧客獲得
といった 「銀行の戦略」 によるものが大きいのです。

一方で、利用者にとっても、
✅ スマホで簡単に管理できる
✅ ポイントが貯まりやすい
✅ クレカとデビットを自由に切り替え可能
といったメリットがあるため、お互いにWin-Winの関係 になっています。

銀行の戦略を理解した上で、OLIVE口座が自分のライフスタイルに合っているかどうかを冷静に判断することが重要 です。

もし、「普段から三井住友銀行や三井住友カードを使っている」「Vポイントを活用したい」 という人なら、OLIVE口座を活用することで よりお得に金融サービスを利用できる でしょう。

逆に、「他の銀行のサービスを使っている」「クレジットカードをあまり使わない」という人は、無理にOLIVE口座を開設する必要はありません。