電話応対の基本
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こんにちは。Alicefactoryの上田です。
電話応対は、相手の姿が見えないからこそ、声や言葉遣いによって全てを伝える重要なコミュニケーション手段です。感じの良い声で明るい印象を与え、正確な情報を伝えることで、お客様と信頼を築くことができます。
応対中は、ただ話を聞くだけでなく、耳と心を傾ける姿勢と思いやりを持つことが欠かせません。さらに、言葉遣いやマナーに気を配り、まるでお客様が目の前にいるかのような気持ちで丁寧に対応することで、相手に安心感と信頼を与えることができます。
本記事では、電話応対の基本を詳しく解説していきます。
1
第一印象を決める「声」と「挨拶」
電話応対では、声のトーンや話し方が第一印象を左右します。笑顔で話すと、自然と明るい声になり、相手にも好印象を与えます。
基本の挨拶例:
電話を受ける場合
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お電話ありがとうございます。[会社名]の[名前]でございます
電話をかける場合
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私、[会社名]の[名前]と申します。○○についてお電話させていただきました
- 相手が内容を理解しやすいように、ゆっくりはっきりと話しましょう
- 朝10時ごろまでは、最初に「おはようございます」をつけてもいいでしょう
- 電話を受ける時、3コール以上かかったら、最初に「お待たせいたしました」をつけましょう
Point!
声は「会社の顔」とも言われます。明るく、はっきりと話すことを意識しましょう。
2
聞き取りやすい話し方
電話では、相手の表情が見えないため、聞き取りやすさが重要です。次のことに注意して話しましょう。
- 言葉を選ぶ:専門用語や難しい表現は避け、簡潔に伝えることが大切です。
- 適度な間を取る:一方的に話さず、相手が反応する余裕を与えましょう。
3
名前と用件の確認
電話を受けた時は、相手の名前や用件を正確に把握することが重要です。
名前を確認したら適度に呼びかけることで、丁寧さと親しみを感じてもらえます。
名前確認の例
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○○様ですね、ありがとうございます。
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○○様でいらっしゃいますね、ありがとうございます。
- 「〜でございますね」は謙譲語のためNGです。
相手のお名前が難しい/聞き取れなかった場合
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申し訳ございません。もう一度お名前をお伺いできますか?
または
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(聞こえたままを丁寧に)○○様ですね
相手が名乗らないまま話が始まった場合
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失礼ですが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか
- お名前を「頂戴」というのはNGです。
4
会話のキャッチボール
応対中は、ただ話を聞くだけでなく、耳と心を傾ける姿勢と思いやりを持つことが欠かせません。
特に、電話では「会話のキャッチボール」が重要です。
適切な「あいづち」を打つことで相手に安心感を与え、話の要点を「復唱」して確認し、最後に「要約」して伝えることで、相手との意思疎通をスムーズに進めることができます。
会話をスムーズにするために、クッション言葉も活用してみましょう。
あいづちの例
あいづちとは、相手の話を聞いていることを示したり、会話をスムーズに進めたりするために用いる短い言葉や反応のことです。電話応対や日常のコミュニケーションにおいて、相手に安心感や信頼感を与える重要な役割を果たします。
- 「きちんと話を聞いています」という姿勢を示します
- 適切なタイミングであいづちを入れることで、会話のリズムが良くなります
- 「この人は自分の話を理解してくれている」と感じてもらえます。
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はい
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さようでございますか/左様でございますね
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おっしゃる通りでございます/ごもっともでございます
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とんでもないです
※「とんでもございません」はNG
- 「ええ」「そうなんですね」は相手との距離感が変わるので、使う場合は要注意です
- 「うん」「へえ」「なるほど」はビジネスにはふさわしくないので使用は避けましょう
復唱
復唱とはお客様の言葉通りに返していくことです。
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090-1234-5678です
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090-1234-5678ですね
要約
要約とは、相手の話や伝えられた内容を簡潔にまとめ、主要なポイントだけを整理して伝えることを指します。電話応対においては、相手の意図を正確に理解し、共有するために非常に重要なスキルです。
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(会話の途中で)つまり、○○ということですね
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本日の内容をまとめますと、○○で間違いないでしょうか?
- 長い話や複雑な内容を整理して確認することで、認識のズレを防ぎます。
- 要点だけを伝えることで、会話を簡潔に進められます。
- お客様に「自分の話が正しく理解されている」と感じてもらえます。
クッション言葉
クッション言葉とは、話の前に添えることで、相手に柔らかい印象を与えたり、お願いや指摘をスムーズに伝えたりするための言葉です。直接的な表現を避け、相手の気持ちに配慮した言い回しをすることで、会話を円滑に進めることができます。
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恐れ入りますが…
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申し訳ございませんが…
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お手数をおかけいたしますが…
5
メモの活用
メモは、電話応対や会話の中で、相手の話や重要な情報を記録し、内容を正確に把握・伝達するための方法です。
特に電話では、視覚的なサポートがないため、聞き逃しや記憶違いを防ぐうえでメモは重要な役割を果たします。
重要な情報を聞き逃さないために、電話中はメモを取る習慣をつけましょう。
- メモする内容:相手の名前、会社名、連絡先、要件など
6
保留する時
保留とは、電話応対中に一時的に通話を中断し、お客様を待たせる行為を指します。
「保留している時間」=「お客様の貴重な時間」と考え、適切なマナーを守って対応することが大切です。
保留前に伝える3つのポイント
1. 簡単でも良いので、理由を伝える
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お調べしますので/確認しますので
2. 待ち時間(の印象)を伝える
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すぐ(30秒程度)/しばらく(1分程度)
- 「ちょっと」はNGです。
- 保留時間の目安は2分です。それ以上待たせる場合は、折り返し電話も活用しましょう。
- 長時間保留する場合(1分を超える場合)は「お待たせしております。ただいま確認中ですので、もう少々お待ちください」などと声をかけましょう。
2. 依頼形で了解を得る
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お待ちくださいますか?/お時間をいただいてもよろしいですか?
命令形の「お待ちくださいませ」より丁寧です。
保留を解除した後は・・・
保留を解除した後は、まずお詫びの言葉を伝えましょう。
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(○○様)お待たせして申し訳ございません
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お待たせいたしました。○○について確認が取れました
Point:お客様の返事を確認しましょう
取次ぎで電話を代わる場合は・・・
電話応対で取次ぎを受けた際には、代わった人がスムーズに会話を引き継ぎ、相手に安心感を与えることが大切です。
- 電話を代わったら、最初に簡単な挨拶と自己紹介を行います。挨拶でしっかり名乗ることで、相手が安心して会話を続けられます。
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お電話代わりました。○○でございます
- 引き継ぎをスムーズに進めるため、前の担当者から引き継いだ内容を簡単に確認します。引き継ぎが不完全な場合は、相手に改めて確認します。
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先ほど[担当者の名前]よりお話を伺いましたが、○○についての件でお間違いないでしょうか?
7
要望に沿えない時
相手の要望に沿えない場合でも、適切で丁寧な対応を心がけることで、相手の不満を最小限に抑え、信頼を維持することができます。
お断りの場面での3つのポイント
1. お詫び・クッション言葉で丁寧に伝える
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あいにく/恐れ入りますが/せっかくですが
2. 否定表現ではなく「です・ます」の肯定表現を使う
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できかねます/いたししかねます/わかりまねます
・否定語で終わる場合は、すかさずお詫びの言葉をつけるとお客様を大切にしている気持ちが伝わります。
3. 代案を提案する
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○○いたしましょうか?/○○はいかがでしょうか?
8
お願いをする場合
電話応対で相手に何かをお願いする際には、丁寧な言葉遣いと配慮が大切です。お願いの仕方一つで、相手の受け取り方や協力意欲が大きく変わることがあります。
お願いの場面での2つのポイント
1. クッション言葉で丁寧に伝える
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恐れ入りますが/失礼ですが/お手数ですが/よろしければ
2. 依頼形でお客様の了解を得る
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〜くださいますか?/〜よろしいでしょうか?
9
プラスαの提供
電話が気持ちよく終われるように、最後に言葉に出して伝えましょう。
- 配慮の気持ち
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他にご不明な点はございませんか
- 受け止めた気持ち
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また何かありましたら、お気軽にお問い合わせください
- 謝罪の気持ち
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この度はご心配をおかけして申し訳ありません
- 感謝の気持ち
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本日はお電話ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします
10
電話の切り方
電話の終了時も、丁寧に対応することで電話全体に良い印象を残します。
- 最後にもう一度名乗ると、安心・信頼感が増し、印象が良くなります。
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私、○○が承りました。失礼致します
- 電話を切るのは相手が切るまで待ちましょう。
- 終話の挨拶後、電話がつながったままの場合は「お声がないようなので電話を置かせていただきます」と声をかけてから切るようにしましょう。
まとめ
電話応対の基本は、相手に対する「思いやり」と「丁寧さ」です。声だけのやり取りだからこそ、言葉遣いや態度が大きな影響を与えます。今回ご紹介したポイントを日常に取り入れることで、円滑なコミュニケーションと良好な印象を築くことができます。
ビジネスでもプライベートでも、ぜひ参考にしてみてください!
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